一九六九年四月に、甲奴町文化財保護委員会が十人の委員で発足しました。時を同じくしてこの年は、甲奴町の庁舎が完成した年でもありました。以来、文化財保護委員のみなさまには、故郷の文化財の保護、啓発活動につきまして多大なるご尽力をいただいております。厚く御礼申し上げます。さて、この本の執筆者である藤原一三さんは、現在、文化財保護委員会委員長として、また古文書学習会の講師として活躍されています。一九八五年、区民館広報誌「つどい」に、「ふるさとこぼればなし」第一話「牛と馬の話」を掲載いただいてから、「ジミー・カーターシビックセンター」(広報誌)にいたるまで、町内の各地域にまつわるお話を紹介していただきました。このたび三十編の掲載を記念し、そのなかの二十編を小冊子としてまとめ、発刊する運びとなりました。この一冊が、ふるさとにある石仏など民俗資料の輪郭を、より鮮明にしてくれるものと信じて止んみません。また、子孫にふるさとばなしの種として語り継がれるならば大変意義深いものと思います。最後になりましたが、藤原さんの郷土にたいする尽きることのない愛情と、ご努力にたいし、敬意をはらいますとともに、今後一層のご活躍を祈念しましてあいさつとします 一九九九(平成一一)年三月 甲奴町教育委員会教育長 久保山 孝昭
この「ふるさとこぼれ話」の掲載にあたり、甲奴町文化財保護委員会委員長 藤原一三さんをはじめ、委員会のみなさまのご尽力にあらためて敬意を表すとともに、ホームページ掲載の許可をいただき深く感謝申し上げます。また、三次市役所甲奴支所のご協力により、株式会社 菁文社 様からデータのご提供と掲載についての許可をいただき公開することが出来ました。心からお礼申し上げ、感謝いたします。甲奴町を深く知ることのできる素晴らしい資料です。是非ご一読下さい。